2008年2月28日木曜日

リーダー論

ダイアモンドオンラインの記事。
http://diamond.jp/series/millionaire/10007/
以下引用。
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 三流のリーダーは、「私に従わないと殺すぞ」または「クビにするぞ」と相手に恐怖を植え付け、暴力によって力ずくで従わせる指導者。二流のリーダーは「ウチの社長は人格者だ」「我がリーダーはすごい!」と銅像や肖像画を従業員が毎日仰ぐほどのカリスマ的指導者。では、一流のリーダーはというと、部下や仲間が「このプロジェクトは自分達で達成した」と感じることができる、「空気のような存在」の指導者だそうです。
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引用ここまで。

なるほど。深いですね。
世間での「理想のリーダー像」と言うと、ほとんどが、上記「二流」に入るような気がします。

俺は歴史小説が好きで、司馬遼太郎の「坂の上の雲」は激愛読書なんですが、薩摩のリーダー像は、かなり上記の「一流」に近いと思います。
例えば西郷従道。海軍の建設を配下の山本権兵衛に任せ、自分はなるべく口出しせず、何かあった時の責任だけは取る、というスタンス。
例えば大山巌。児玉源太郎に全ての作戦を任せ、自分はバカのふりをしてどっしり構え、そのくせ責任だけは自分がとる、というスタンス・・・。
例えば、東郷平八郎。秋山真之ら優秀な幹部に作戦構築を任せ、自分は何があろうと絶対に艦橋を動かずに戦況を見守る・・・。
あぁ、思い出して書いただけで興奮してきました。

これら薩摩のリーダーたちは、
・自分は(たとえその能力があったとしても)基本的に実務に口を出さず、配下に全て任せてしまう。配下の仕事に、配下だけでは排除できない問題があったときだけ、自分で動き、解決する。
・手柄は全部配下のもの。後で聞かれても「アレは全部あいつらがやったことですから」と美味しいところは下にまわす。逆に失敗については全部自分の責任に・・。
・人物が大きい。ちょっとやそっとの事ではびくともしない。
といった点が共通しているように思います。(薩摩の伝統的リーダー像がこうらしいですね)

こういった点が、組織に対してどのように働くかと言えば、「配下メンバーのモチベーションの向上」に尽きると思います。モラルの高い人間からすれば、これほどやりやすい上長はいないでしょう。(モラルが低くやる気のない人間からすると、チェックが甘いので余計仕事しない事になりそうですが・・・。)

モチベーションの高さは、生産性に直結します。
上記に上げたような薩摩のリーダーは、チームのモチベーションを向上させ、チームとしての生産性の極大化を狙う、という事を自然に伝統的に行ってたんですね・・・。

じゃあ現代、こういうタイプのリーダーで思いつく人は??といわれると・・・なかなか出てこないような気が・・・。誰かいないかな・・・。俺薩摩タイプのリーダーが好きなんですけど。

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